朝、人間がなかなか起きてこないとき、寝室の破れふすまをさらにビリビリ破くと起きてくる、ということを猫が学んでしまったので、重い腰を上げて、前からやろうと思っていた、ふすまの張り替えをすることにしました。昨日1枚張り替えてみたら案外うまくいったので、今日はもう1枚やってみます。
これが件の破れふすまです。もともとは先住者が飼っていた猫が破りました。大胆に破れていますね。左側も同じくらい破れていましたが、昨日張り替えました。
まず第一に、ストーブに火をつけます。のらねこ軒の居間は広いので、こういう作業には最適ですが、ストーブをつけないと外のように寒いのです。
次に、「上」「下」「左」「右」と書いてから、枠を外します。上下の枠は、こじるととれます。左右の枠は、上から叩いて外します。ボロボロですが、本格的な和ふすまです。
引き手も外します。これもこじるととれます。絵に描いたようなネコの爪あとがありますね。
糊を作ります。コップ1杯の水に、小さじ山盛り1杯の小麦粉を入れて、泡だて器でよくかきまぜて火にかけ、かきまぜながら加熱し、沸騰したらできあがりです。ふすま紙は、水で貼るタイプ(切手みたいな)のものを使いますが、下地を貼るのに糊を使うのです。
まず、裏側から。裏側用の紙は買ってないので、そのへんにあったクラフト紙を貼って、穴をふさぎました。
表側の、ビリビリをある程度切り取ってから、
クラフト紙でフタをします。新聞紙でもいいと思います。
さらに、下地用の薄っぺらい紙を張ります(専用の紙を買ってきました)。糊は、ふすまの回りにあたる部分にしかつけません。このように、浮いた下地を貼っておくことで、表に下地のデコボコが浮かないようです。昨日張った分は、下地を省略したら、下地のデコボコが多少浮いてしまいました。なので、今日はちゃんと下地も貼ってみました。
ふすま紙を、ふすまの大きさより周囲1cm大きいくらいに切ってから、裏にスポンジで水をたっぷり塗って5分くらい放置します。写真は右側がふすま紙、左が下地を貼ったふすま本体です。
ふすま紙の上に、ふすまをのせ、さらに表にひっくり返します。四辺をよくはりつけて、はみ出した紙があれば切り取り、引き手のところに切り込みを入れておきます。ぶっさいくなシワシワですが、これが乾くとピン!となるのです。
これが昨日張った分です。ピン!っとなってるでしょう。下地をサボったせいか、ちょっとシワが寄っていますが、気になるほどではありません。「ふすまを張り替えるときは、必ず両面張り替えよ。さもないと、張り替えた側だけに張力がかかり、ふすまが反ってしまう」ということをどこかで読んだのですが、写真ではわかりませんが、本当に反りました。私は気にしませんが、気にする人は裏側も張り替えた方がいいでしょうね。裏側にきりふきしておくだけでもいいという説もありましたがやってみませんでした。
昨日の分に、枠と引き手をつけ直します。
昨日の分だけ、押入れにはめてみました。ホームセンターで一番安いふすま紙ですが、きれいなもんです。今日張った分は乾いてから、枠と引き手をつけ直します。
ふすま張りを実際にしてみて、これは、弓道の的張りと同じだなぁと思いました。的も、紙の裏に糊をぬって、枠にはりつけて、乾くとピンとなる、という仕組みです(高校と大学で弓道部でした)。たぶん、糊には、紙を丈夫にする効果もあると思います。昔の人はよく考えたもんですね。
最後に、あまった糊を庭の鳥のエサ台のところに出しておきました。本当にスズメは糊を食べるんでしょうか?
--- 翌日1/28追加
昨日張った分に枠と引き手をつけて、押入れにはめました!美しい~。のらねこ軒には、この押入れ以外に、6つも押入れがあります。ふすま張り体験したい人いませんか~?