NPO法人WANの労働争議を支援する署名運動を一部の人は「踏み絵(ある人がどのような思想や立場を持っているかためし調べること。また、その手段。 by 学研国語大辞典)」のように感じるだろう,ということは当初から気になっていたのでひとこと書いておきたい.
もし,この署名を踏み絵の様に感じた人がいたとしても,その人が,この機会に,権力関係・労働問題・フェミニズム等に対する,自らの「思想や立場」について改めて考えてみる機会になったとしたら,「考えてみること」自体は,ご本人にとってもいいことだと思う.
ただ,まわりの人たちは,ある人が,署名する/しない,匿名にする/しない,の選択をしたことだけをもって,その人の「思想や立場」を短絡的に評価しないでほしいと思う.例えば,Aさんは署名したから「良い/勇気がある」,Bさんは署名しなかったから「悪い/勇気がない」,あるいは,Cさんは署名したから「悪い/フェミやWANと対立している」,Dさんは署名しなかったから「良い/フェミやWANを支援している」みたいな短絡的な評価はしないでほしい.人の「思想や立場」は署名ひとつで評価できるほど単純なものではない.
それから,これを言うとまた「誹謗中傷」とか言われちゃうかもしれないんだけれど,理事と直接間接の関係のある人は,少なくとも本名を出しての署名はしない方がいいんじゃないかと私は思っています.どの理事かにもよりますが,一部理事はあとで何されるかわからないような気がします(笑).
私の方からはそのことで誰かを評価したりしなかったりするつもりはありません.名前を出さない人の中にも支援してくれている人がたくさんいることでこの争議はなりたっていると思っています.
【追記】そういう葛藤をのりこえて署名してくださったみなさまへの感謝がないというようにもしかして読めたかもしれませんが,万が一もそういう気はありません.このような中署名いただいた皆様,本当に心からありがとうございます.